気密ってなに?― 家の“すき間”が暮らしを変える
2025.10.15
家づくりの話で「気密性」という言葉を聞いたことはありませんか?
なんとなく“空気がもれにくい家”というイメージを持たれている方も多いと思います。
実はこの「気密性」、家の快適さや省エネ性能にとても大きく関わっているんです。
🌸気密性ってどういうこと?
「気密性」とは、家のすき間の少なさを表すものです。
壁や窓のまわりに小さなすき間があると、そこから外の空気が入り、せっかくの暖房や冷房の効果が逃げてしまいます。
冬の“すきま風”や、夏のムッとした熱気の入り込みも、そのせいです。
🌸C値ってなに?
気密性を数字で表したものが「C値(シーち)」です。
これは家全体のすき間の量を示すもので、数字が小さいほど気密性が高い、つまりすき間が少ないということになります。
たとえば、一般的な新築住宅のC値は1.0〜2.0くらいと言われています。
そんな中で、弊社ではすべての住宅でC値0.5以下をお約束しています。
これは、すき間の量が平均的な家のおよそ半分以下ということ。
外の空気がほとんど入り込まないほどの高い気密性能を意味します。
🌸一軒一軒、気密測定を実施しています
「本当にそんなに気密が高いの?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。
弊社では、すべての建物で気密測定を行い、実際の数値を確認しています。
気密測定では、専用の機械を使って家の中の空気をいったん外へ出し、
そのときの圧力変化から、家全体のすき間の量を正確に測ります。
下の写真は、実際に気密測定を行っている様子です。
壁に設置した丸い機械が、家の空気を外に送り出し、わずかなすき間を検知します。
こうして一棟ごとにC値を測定し、実際の数値をお客様にお伝えしています。
この家のC値は0.1。
すき間がほとんどないほどの高い気密性が実現しました。
0.1は全国でもトップクラスの気密性能です。
外の冷たい風も、夏の熱気も入りにくく、一年中快適な空気を保てる住まい。
数字の裏には、職人たちの“ていねいな手しごと”があります。
ハウスプリードでは、このように一棟ごとに気密測定を行い、結果を数値でお見せしています。
「図面上の性能」ではなく「建てた家の本当の性能」を確かめながら、
お客様に“目で見て安心していただける家づくり”を大切にしています。
🌸U値とのちがいは?
「U値(ユーち)」は、家の“断熱性能”を表す数字です。
こちらもC値と同じように、数字が小さいほど性能が高いという意味になります。
C値が「空気のもれ」を表すのに対して、U値は「熱のもれ」を表す数字。
この2つがどちらも優れていると、冬はあたたかく、夏はすずしい家になります。
🌸気密性が高いと息苦しくないの?
よくある誤解ですが、気密性が高い家でも息苦しくはなりませんのでご安心ください。
ハウスプリードの住宅は、計画的に空気を入れ替える「24時間換気システム」が設けられております。
常に新しい空気を取り込みながら、汚れた空気を外に出す、計画的な換気の仕組みになっています。
むしろ、すき間からホコリや花粉が入らない分、室内環境はより清潔で健康的です。
🌸まとめ
気密性は、ただの“数字”ではなく、暮らしの快適さや光熱費の安さを左右する大切な要素です。
これから家を建てる方は、ぜひ「C値」や「U値」にも注目してみてください。
小さなすき間を減らすことが、大きな安心と快適さにつながります。
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私たちは、家づくりでいちばん大切なのは「見えない部分の品質」だと考えています。
気密測定の数値は、施工の正確さと職人のていねいさを表す“誠実の証”です。
これからも、一棟一棟に心を込めて、安心と快適をお届けしてまいります。